お
幡多弁 | 共通語 | 用例 | 解説、その他 |
おいさがし | いい加減 | われは、おいさがしなことばっかりしよる | 「あなたは、いい加減なことばかりしている」 |
おいたくる | 追い払う | ぬすと猫、おいたくってきた | 「泥棒猫を追い払ってきた」 |
おいとう | 従兄弟 | あのふたりは、おいとうみたいなぞ | 「この二人は従兄弟らしいよ」 「○○おいとう」のように呼称することもある |
おいはなち | 開け広げ | 家ん中、おいはなちにしちょうけん | 「家は開け放しにしているから」 |
おいも | たくさん | 魚ん、おいもあるけん、もっていね | 「魚が沢山あるから持って帰りなさい」 同義語おいもん。多いことを表す |
おいもん | たくさん | 魚ん、おいもんあるけん、もっていね | 「魚が沢山あるから持って帰りなさい」 同義語おいも。多いことを表す |
おいや | まあ | おいや、とどしかったやいか | 「まあ、ひさしぶりだね。」 感動詞、特に深い意味はなく、多用される 同義語だいや、おいよ |
おいよ | まあ、おや | おいよ、とどしかったやいか | 「まあ、ひさしぶりだね。」 感動詞、特に深い意味はなく、多用される 同義語おいや、だいや |
おうて | 会って | 今日、誰ぞにおうたかよ。 | 「今日、誰かに会いましたか」 会うの連用形で「おうて」となる |
おうのよ | ああ、おお | おうのよ、まだ仕事があるがかい | 「ああ、まだ仕事があるのですか」 感動詞、悲嘆に暮れる意味合いがある 同義語おうのよう |
おおいい | 多い | 今日は人がおおいいねえ | 「今日は人が多いね」おおは長音、いいはiiと発音する |
おおかため | おおかた、一通り | あの人も、おおかためになったねや | 人がおおかためになるのは、死期が近づいていることを指す。九分通り決した状態 |
おおぎゃく | 大きな宴会 | 今日は、よいよおおぎゃくやねや | 「今日はとても盛大な宴会だね」宴会はおきゃく |
おおどな | 調査中 | ||
おおの | ああ | おおのうれしいちや。 | 「ああ、うれしいわ」藤屋泰作さんのCMでも使われる。幡多弁ではアクセントは「しい」に付く。多用される |
おおはっぷい | 時化 | ゆんべは、おおはっぷいやったねや | 「昨夜は大風だったね」風雨が強いこと |
おおほい | おお | おおほい、いっつろう | 「おおほい、(うまく)いっただろう!」囃子ことば |
おかか | 妻 | おかかに聞いてから決めらあよ | 「妻に聞いてから決めるよ」同義語かか |
おかど | 勤め人、農民 | あらあ、おかどやけん、ようすませなや。 | 「彼はおかどだから、潜ることは出来ないだろう」 海で働く人から、陸上で働く人を呼ぶことば |
おがり | 調査中 | ||
おがりまた | 魚の尾びれ | 魚の尾びれをこのように呼ぶ 特に食べたりするわけではない | |
おがる | 叫ぶ、怒鳴る | 大きな声で叫ぶ、「おらがる」と同義 | |
おきち | 貝の一種 | 調査中 | |
おきゃく | 宴会 | 今日はなんのおきゃくしようらあよ | 「今日は何の宴会をしているんだい」 大小様々なお客がある |
おく | 天秤棒 | 荷物を振り分け、担ぐための棒 | |
おく | 止める、終わる | 今日は、もうおこうや | 「今日はもう終わりにしよう」 |
おぐ | もぐ | 柿おいできたけんのし | 「柿をもいできたからね」 |
おくばんりんきゆう | 少しですが | おくばんりんきゆうばやけんど、食べておせ | 奥歯が悋気を言うくらい少ないの意 |
おけんたい | 繁華である、豪勢 | おけんたいで、えらいもんやねや | 「豪勢でえらいもんだねえ」強勢な様 |
おこごろ | おたまじゃくし | おこごろん、およけないばおる | 「オタマジャクシがとてもたくさんいる」 |
おこす | 出す、寄せる | たまにゃあ、手紙でもおこいたや | 「たまには、手紙でも出しなさい」 |
おこつる | からかう | こんまい子、おこつりよるかよ | 「小さい子をからかっているのかい」 |
おごりくらがる | 怒り狂う | どいて、あればおごりくらがっちょうがなら | 「どうして、あれほど怒り狂っているのだろう」 |
おごる | 怒る | それば、おこってまんな | 「そんなに、おこるんじゃない」 |
おさまえる | 捕らえる、捕まえる | ||
おしこみ | 押入 | 座布団やったら、おしこみん中いあるけん | 「座布団なら、押入の中にあるから」 |
おじゃかる | 調査中 | ||
おじやん | おじさん | おじやん、達者なかよ | 「おじさん、元気かい」同義語おんちゃん 対語おばやん |
おじる | 恐がる、怖がる | おとなしい犬やけん、そればおじるこたない | 「おとなしい犬だから、それほど怖がることはない」 |
おじんば | 夫婦 | ||
おせ | ください | それおせ、おせ言いようやいか | 「それ頂戴、頂戴って言ってるじゃないか」 |
おせ | 大人 | この子は、おせぶっちょるねや | 「この子は大人びているね」 |
おせぶる | 大人びている | この子はおせぶっちょる | 「この子は大人びている」 |
おせる | 教える | 勉強おせちゃりや | 「勉強教えてあげなさい」 |
おだく | 抱く | 赤ちゃんおだいちょる | 「赤ちゃんを抱いている」同義語うだく、うずむ |
おたび | おたびどころ | 御輿が本宮から出て、仮に留まるところ | |
おちびれる | おどおどする | なにをおちびれよらや | 「何をおどおどしているんだ?」 |
おちょこ | 女性性器 | ||
おっこう | おおげさ | おっこうなことを言うてまんな | 「大げさなことを言うもんじゃない」 |
おっとろっしゃ | おそろしい | おっとろっしゃ | 感動詞として用いられる。驚いたときに使う |
おっぽ | 尾 | この猫んおっぽはみぞいねや | 「この猫の尾は短いねえ」 |
おっぽ | おんぶ | おっぽして | 「おんぶして」 |
おと | 雨戸 | おとたてちょって | 「雨戸閉めておいて」 |
おとう | 父 | おとうは、どこいおら | 「親父はどこにいる?」 |
おとこし | 男衆 | おとこしばっかりよりおうて、なにしよら | 「男ばっかり集まって、何をしているのか」対語おなごし |
おとどい | 兄弟 | おまんら、おとどいかよ。ようにいちょる | 「あなたたち、兄弟?よく似ている」 |
おとと | 弟 | この子はおととの子やけん | 「この子は、私の弟の子どもだから」 |
おとない | お見舞い、お悔やみ | いっとき、おとないにいってくるけん | 「ちょっと、お悔やみに行ってくるから」 |
おとみ | 赤ちゃん返り | えらいばぶれよるけんど、おとみやないかえ | 「とてもやけをいってるけど、赤ちゃん返りじゃないか」 懐妊すると、上の子が母から離れなくなり、ることを「おとみ」という |
おとめ | 灯明 | おとめあげちょって | 「灯明つけておいて」 |
おとめ | 返礼 | おとめするけん、まちよって | 「おとめするから待っていて」おとめは、もらい物に対する返礼。マッチ棒数本を返すことが多かった。 |
おどろく | 目が覚める | よなかにおどろいて、それからねれらった | 「夜中に目が覚めて、それから寝られなかった」 |
おとろしい | 恐ろしい | おおの、おとろしいちや | 「ああ、恐ろしい!」 |
おとんぼ | 末っ子 | この子はおとんぼやけん | 「この子は末っ子だから」 |
おなご | 女 | おなごのこん、うまれたつやいか | 「女の子が生まれたそうじゃないか」 |
おなごし | 女衆 | おなごしばっかりあつまって、なにしよら | 「女ばかりが集まって、何をしているんだ」対語おとこし |
おなんさん | お母さん | ||
おばち | 尾 | この猫んおばちは長いねや | 「この猫の尾は長いねえ」 |
おばやん | おばさん | おばやん、元気なかえ | 「おばさん、元気かい」対語おじやん |
おひいさん | お日様、太陽 | おひいさんみたらいかんぜ | 「お日様を見てはダメだよ」 |
おびかわ | ベルト | 新しいおびかわこうた | 「新しいベルト買った」帯皮 |
おびせ | ウエスト | 帯せ | |
おびちょう | 帯状疱疹 | おびちょうんできた | 「帯状疱疹が出来た」一周すると死ぬと言われた |
おぶう | 埋める | 金魚んしんだけん、おぶちょけや | 「金魚が死んだから、埋めておけ」同義語おぶす |
おぶす | 埋める | 金魚んしんだけん、おぶしちょけや | 「金魚が死んだから、埋めておけ」同義語おぶう |
おぼえじょう | 記憶力 | おぼえじょうんわりいこやねや | 「記憶力の悪い子だなあ」 |
おぼこい | 幼い | このこは、七つかよ。おぼこいねや | 「この子は、七歳かい。幼いねえ」 |
おまさん | あなた | おまさんらあ、何しよるがぞね | 「あなたたち、何をしているんですか」よく知らない人への呼びかけに用いられることが多い |
おまん | あなた | おまん、なにしよるがぞね | 「あなた、なにしているんですか」 |
おもしろもん | 慰み、冗談に | おもしろもんに、それをせぜいたらいかん | 「冗談で、それを触ってはいけない」深く考えず、何かをするときに添える言葉 |
およけない | たくさん(多いことを表す) | およけないば、いよんおる | 「すごくたくさん魚がいる」汚いの意味を持つ |
おら | 私 | おらんくにこい | 「うちの家に来い」 |
おらがる | さけぶ | だれん、おらがりよら | 「誰が叫んでいるのか」同義語おらぶ |
おらぶ | さけぶ | だれん、おらびよら | 「誰が叫んでいるのか」同義語おらがる |
おりや | 住居 | ここがおりややけん | 「ここが私の家だから」 |
おわえる | 追う | その牛おわえてくり | 「その牛を追ってくれ」 |
おんごく | 遠国 | こんなおんごくまで、ようきてくれた | 「こんな遠い所まで、よく来てくれた」 |
おんごろもち | もぐら | おんごろもちん、畦むいて穴あけちょる | 「もぐらが、畦に穴を開けている」 |
おんしゃ | お前 | おんしゃ、なにしよる | 「お前、何している」 |
おんた | 雄 | この猫は、おんたかよ | 「この猫は雄ですか」 |
おんだいや | まあいやだ | おんだいや、たまあるか | 「まあ、たいへん。たまるものか」 同義語だいや。感動詞としてよく使われる |
おんだら | 私達 | おんだらん先にみつけたがやに | 「私達が先に見つけたのに」 |
おんちゃん | おじさん | おんちゃんなにしよる | 「おじさん、何してる」 |
おんびきと | ガマガエル | おんびきとんおる | 「がまがえるがいる」 |
おんぼ | ゴキブリ | おんぼんでた、おんぼんでたちや | 「ゴキブリが出た、ゴキブリが出たよ」 語源は差別語で、差別的な意味合いで使用された歴史がある |
おんぼろさんぼろ | ぼろぼろ | 靴んおんぼろさんぼろじゃねや。新しいがかうか | 「靴がボロボロだな。新しいのを買うか」 |