萬次郎(万次郎)には多くの名称、呼称が存在し、資料等の中でも混在する。
萬次郎(万次郎)、中濱浦萬次郎(中浜浦万次郎)
本名、中浜浦は出身地。少年時代、帰国後の呼称であり、中浜浦萬次郎は当然姓ではなく、中濱浦出身万次郎の意
Mung、John、John Mung
アメリカに渡る捕鯨船で呼ばれはじめ、アメリカ滞在中の名称となる。ジョンについては、船名ジョン・ハウランド号からとった。なお、ジョンは、捕鯨船乗船見習いへの呼称であるという説明もある。帰国後のサインにも用いられている。
マン、ヂョンマン
帰国後の記録などでJohn Mungを日本語表記するために用いられた。
Manjiro,Nakahama Manjiro
咸臨丸のアメリカ人船員日記、文書などで用いられている。
Mungero,Mangero
デーモン牧師など、万次郎をよく知る人の呼称、あるいは、新聞での表記。
中濱萬次郎(中浜万次郎)
帰国後、士分に取り立てられたことにより、出身地「中濱」を姓とした。正式名称
John Mungero,
John Mungeroは、1860年5月、ウィットフィールド船長宛の書簡の署名に使用された。
ジョン萬次郎(ジョン万次郎)
日本語表記は井伏鱒二「ジョン萬次郎漂流記」で使われたことにより一般に定着し、その後出版された小説、伝記でも使用されている。存命中、日米いずれでも、こう呼ばれることはなかった。
ジョン万
John Mungというアメリカでの名称に、ジョン万という字を合わせたもの、あるいは、ジョン萬次郎を短くした言い方である。四音節で語呂がよいため、本会「ウェルカムジョン万の会」、ジョン万ハウス、あるいは菓子の名称などに使用されている。当然ながら、この表記が用いられたことはない。
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